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ギリシャ 国民投票から考える民主主義

国民投票の結果、ギリシャ国民は緊縮策の受け入れにノーの回答をしたわけだが、民主政の起源である同国におけるこの国民投票には色々と考えさせらる。

まず、第一に、ギリシャ国民は民主的投票のこの結果に束縛されるわけだが、多数がノーに投票したのは、この先彼らを待っている未来を冷静に予測したものとは思えない。恐らく、国民投票でノーを突きつければ残りの欧州諸国は降りると踏んでいるのではないか。結果おりなければ破綻の道を一直線なのだが、今回の国民投票でNOとした人の多くがそれを望んでいるとも思えないし、無論イエスとした人は全くそうした結末を期待していないだろう。しかし、民意の発露として今回の投票結果は、ギリシャ人全ての未来を束縛するのだ。

こうした、大きな「決定」を国民にさせるのに、チプラス政権が国民の投票行動とそれが持つ意味を十分に説明したとも思えない。

 

第二に、チプラスが行っていることは、民意を盾に取った人間の盾作戦のようなものだが、選挙で選ばれた代表が決定を放棄している時点で、そして国民に全てを委ねている時点で衆愚の最たるものである。

 

そして、国民は短期の利益に目を奪われて投票行動をとるということを証明した国民投票でもあったであろう。まさに、いかに選挙で選ばれた代表が